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【社会】女性の消防幹部養成へ研修充実 専門コースや優先枠

2016/01/19

 消防大学校は、全国各地の消防本部で幹部として活躍する女性職員を増やすため、教育訓練を充実させる。2016年度から専門コースを開設、既存コースの1部で女性の優先枠を設ける。全国で2・4%(15年4月時点)にとどまる女性職員の割合を引き上げるのが狙い。

 専門コースは、女性の幹部候補生ら約50人を対象に今年12月、5日間の日程で開催。消防署長といった幹部職の経験のある女性が講師となり、育児期も仕事を続けるノウハウや、部下に接する際の心構えを伝えることを予定している。参加者同士の意見交換を通じて、それぞれの職場環境の改善点を見つけることも期待できるという。

 19ある既存コースのうち、上級幹部の養成や危機管理関係など12のコースでは、定員の5%を女性に割り当て、応募多数の場合でも優先的に受講できるようにする。

 女性消防職員は、女性負傷者への対応などで役割が大きいにもかかわらず、割合は低いままだ。総務省消防庁は、26年4月までに5%とする目標を掲げている。