2015/10/02
中小 多い内定辞退
大学4年生らに対する企業の採用内定式が1日、各地で開かれたが、内定辞退が相次いだ中小企業は採用枠を埋められず、焦りを募らせる。学生は「就職活動が長期化した」などと面接解禁を8月に繰り下げた新日程に不満の声を上げている。
東京都内の中小IT企業は7月、6人の学生に内定を出したが、8月に3人から辞退された。
「いままでなかった事態で困っている」と話すのは都内の環境管理サービス会社の採用担当者。8月初旬、3人の学生に内定を出したが、同月中旬に全員から辞退された。「年内までに集まればいいが」と不安そうだ。
中小企業が早めに学生に接触して採用内定を出しても、その後大手への就職が決まると辞退されてしまい、再び採用活動をせざるを得ない。これまで大手の面接解禁から内定式まで半年あり、中小はなんとか学生を確保できた。しかし新日程では2カ月に短縮されたため、採用枠を満たせない企業が増え、内定式を開けないケースも。
日程繰り下げは学生にも不評だ。都内の私大4年の女子学生(22)は、3年夏のインターンシップ(就業体験)を機に就活を始め、1年以上経過。福祉関連企業から内定を得たが断り、いまは内定がない。「長い間やっているとたるんでしまう」と疲れた表情だ。金融機関から内定を得た男子学生(24)も「大学の授業や卒論、部活と就活が重なって大変だった」と語った。
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