2015/09/26
三重大(津市)は、卒業後に三重県内で就職する学生を増やすため、医学部に限定していた推薦入試の「地域枠」を、人文学部など残る4学部すべてに拡大する検討を始めた。同大によると、推薦入試で全学部に地域枠を設定するのは、実現すれば東海地方の大学で初めてという。
三重大は2006年度、過疎地域の医師不足などを解消するため、医学部の推薦入試に地域枠を導入。受験生が県内出身か、扶養者が3年以上、県内に居住していれば制度を利用できる。センター試験で基準点を通過すれば、小論文と面接で合否が決まる方式で、15年度入試では医学科の定員125人のうち、約30人が地域枠で入学した。
卒業後に県内の病院で一定期間働けば返済を免除する県の奨学金もあり、地域枠で入学した学生の地元定着につながっている。
この医学部の入試制度をモデルに、人文、教育、工学、生物資源の4学部に地域枠を拡大する方針。文部科学省と協議し、具体的な導入年度や、募集人員を決める。
同大はさらに、県北部に2カ所ある研究拠点(サテライト)を、人口減が著しい県南部に2カ所増設し、若者流出防止に向け地元自治体や企業との連携も深める。
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