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【地域経済】職場発 泣き笑い/検針が縁 うれしい交流

2015/05/18

 都市ガス検針に回る和田美智子さん(55)は、顧客と気持ち良く接する方法をいつも考えている。1人1人との触れ合いが、やる気にもつながっている。

 お客さまと会うとき、心掛けるのは笑顔ですね。言葉の使い方は丁寧すぎたらおかしいし、なれ合いすぎてもちょっと違う。ラジオを聞いて、「これはいい」と思った話し方をノートに書き留めたりします。

 高齢の方と30分ぐらい話すこともあります。ある方がお嫁さんへの愚痴を玄関で長々と話していたところへ本人が帰り、すっと家の中に入ってしまった。後で、お嫁さんから「悪口を言っていたでしょ」と聞かれ、返事に困りました。

 家族のたわいない話からちょっとしたトラブルまで、日ごろ周りに話せないことを話していただける。月に1回会うというのは、話し相手としてちょうど良い距離感なのでしょう。

 ある病院のボイラー室の検針は役員の方に付き添ってもらっていました。でも2年ほどして「信頼しているから」と鍵を渡され、付き添いもなくなりました。こんな関係を築けたことも、うれしかったですね。

 私自身、何よりも人と会って話すのが好きで、この仕事を始めてから「よく笑うね」と言われるようになりました。お客さまと交流を深めながら、これからも続けていきたいです。