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【学生】ただ今 就活中/遠征先の〝拠点〟提供

2015/05/12

地方学生の活動費 支援の動き

 地方の就活生にとっての悩みの種となるのが交通費などの出費だ。大企業の説明会や面接は東京や大阪などに集中するためで、平均で15万円ほどとされる就活の費用は、倍以上に膨らむとも。大学が用意する支援策を活用して、ハンディを克服しよう。

 遠征先で困るのが、空いた時間の使い方だ。調べ物や履歴書の記入をしなければならず、喫茶店やレストランなどを利用することが多い。しかし店員の目もあり、何時間も居座りにくい。一部の大学はキャリア関連会社と連携して、就活生のためのセカンドキャンパスを設けている。

 福井大では2013年から、東京、大阪、名古屋などに「福井大サテライトキャンパス」を開設した。学生証を提示すれば、無料で利用でき、深夜バスで上京した学生が荷物を預けたり、着替えたりできる。滋賀大や静岡文化芸術大も同様のサービスを提供している。

 自分の大学にそうした支援がない場合には、連携していない学生でも利用できる「就トモCafe(カフェ)」(東京・西新宿)がある。1時間以内なら百円、3時間以上でも300円と、喫茶店やレストランを利用するより格安。長居しても白い目で見られることはないため、全国から来て1日100人ほど利用する人気だ。

 私立大には、交通費を一部補助する大学も増えた。名古屋外国語大、名古屋学芸大では、名古屋から片道100キロ以上に遠征する際に、高速バスの運賃分の往復交通費を支給している。

 1人当たり10回まで申請でき、両大共通のキャリアサポートセンターは「航空業界への志望者も多く、成田や関西空港に行く学生も多い。就職希望者のほぼ半数が利用している」とする。

就活で上京した学生らが利用するセカンドキャンパス(ユニバースクリエイト提供)
就活で上京した学生らが利用するセカンドキャンパス(ユニバースクリエイト提供)