2015/04/25
名古屋市、16年度採用から緩和 女性増狙う
名古屋市は、2016年度に新規採用する職員の試験から、消防職員の受験資格の身長要件を緩和する。これまでは「160センチ以上」を条件としていたが、五センチ低い「155センチ以上」に改める。消防職員のうち女性は2%未満しかおらず、女性の応募者増加につなげたい考えだ。(北村剛史)
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消防庁によると、消防職員の採用に一定以上の身長が必要との定めはなく、各自治体が必要に応じて決めている。名古屋市は、消防が市に移管された1948(昭和23)年以降、市人事委員会が決める受験資格で「160センチ以上」としてきた。
市消防局によると、160センチ以上という条件は「現場で、消防車両の高い位置に積み込んだ機材を、速やかに降ろす必要などがあるため」設けていたという。ただ、この要件が女性の応募を阻んでいる一因になっているとの指摘もあり、見直しを検討してきた。その結果、現場作業や、機材を積み込む位置を変える工夫をして、身長155センチの人でも「支障はない」と判断した。
昨年4月現在で、消防職員2365人のうち、女性は2%にも満たない41人にとどまっている。
消防職は、消火や救急救助などの業務を担い、16年度の採用予定は30人程度。担当者は「1人でも多くの女性に消防の仕事を目指してもらい、多様な人材の採用につなげたい」と意気込んでいる。
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