2015/04/23
豊田自動織機の林隆幸さん(31)は、不良品発生の根本的な原因を探り再発を防ぐトヨタ生産方式の「なぜを5回」を、私生活にも応用している。
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トヨタ自動車グループはスポーツが盛んです。技能専修学園時代にはグループ他社の学園生と野球や駅伝などの対抗戦で盛り上がりました。私は元野球部で、いまは出身地の愛知県一宮市の地元チームでソフトボールを楽しんでいます。
調子が落ちてくると、妻に自分のスイングを録画してもらい「なぜを5回」です。「バットがボールに当たっていない。なぜか。自分が思う位置より下を振っているから。なぜか。肩が下がっているから。なぜか。体の軸がずれているから。なぜか。足の踏み出す位置が悪いから」。昨シーズンもこれで打率が回復しました。
妻との会話でもついつい「それはなぜ?」と質問を重ねてしまい、「細かい」と機嫌を損ねられるのは、この業界の職業病かも。
仕事でも「なぜを5回」を繰り返して改善をしてきたおかげで、最近は加工不良がほとんどありません。試運転している自動織機を見ると、うれしくなります。自分が削った部品が100分の1ミリの精度をクリアしているからこそ、問題なく動くわけです。将来の日本のものづくりを担う子どもたちにも、この楽しさをぜひ知ってほしいですね。
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