2015/04/14
魅力的な企業を“発掘”
景気回復に伴い、売り手市場といわれる今年の就職活動。好景気の時ほど学生は地方の企業に目が向かなくなるといわれており、商工会などが地元企業を集めて開く各地の合同説明会は、むしろ狙い目といえそうだ。
愛知県半田市で3月末に開かれた合同説明会。知多半島に本社機能を持つ企業約三十社がブースを並べた。同県武豊町出身の男子中部大生は「友達もいるし、祭りにも参加したい。地元での就職を優先して考えています」と参加した。
知多地域では、11の商工会が連携して知多地域学生就職情報センターを開設し毎年、合同説明会を開いている。半田商工会議所の榊原鉄平さんは「景気が良くなると、企業の採用意欲も高まるが、逆に学生は地元に目を向けなくなる」と話す。リーマン・ショック後の不況時には参加者は400人を超えたが、今年は250人ほどだった。
大規模な合同説明会に比べて参加者が少ない分、企業の採用担当者と長時間話し込むケースが見られる。半田市の物流関連企業の担当者は「採用数も少なく、大きな説明会には参加できないので貴重な機会。地元就職に意欲的な学生が集まるのもメリット」と話す。
就活生は目当ての企業に会うため、企業の地元まで足を運ぶこともある。岐阜県大垣市であった「リアル大垣合同企業展」に参加した男子学生は岐阜市出身。目当ての企業が出展しているので、大垣まで話を聞きに来たという。「人が少ないのでゆっくり話が聞けました」と目的を果たした。
説明会に参加したのは、西濃地域の45社。中小企業ばかりでなく、上場企業は八社。大垣商工会議所総務企画課の清水健太郎課長補佐は、「魅力的な企業が大垣にはある。隠れた優良企業にもぜひ関心をもってほしい」と話している。
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