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【経済】育休取るなら料理できなきゃ カゴメ 新入社員研修

2015/03/28

 カゴメの寺田直行社長は27日、名古屋市内で開かれた株主総会後の記者会見で、2015年度の新入社員に料理の基礎を教える研修を初めて実施することを明らかにした。食品メーカーでは珍しい取り組みで、社員に育児への積極参加を促す狙いがある。

 料理研修は約40人の新入社員を対象にし、2日間の日程で行う。研修内容は主力商品であるトマト料理に限らず、包丁の持ち方や和風だしの取り方から始め、最終的に全員がスパゲティ・ナポリタンとみそ汁を作れるレベルを目指す。

 女性の社会進出が進み、育児休暇や介護休暇の積極的な利用が呼び掛けられているが、寺田社長は「休暇を取っても料理ができなければ育児にならない。広い意味で働き方の改革の一つ。今までやっていなかったのがおかしいぐらい」と話す。

 株主総会には2440人の株主が出席。12人が女性の活用や広告宣伝の在り方など計22問を質問した。

 カゴメはオムライスの知識や調理技術を評価する社内資格「オムライス検定」も設けている。役員を含む全社員が対象で、食品メーカー社員としての最低限の知識や腕前を求めており、昇進の際の評価項目になっている。