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【地域経済】職場発泣き笑い/IT企業で自転車担ぐ

2014/03/17

 ゲーム開発を手掛けるITベンチャー「エイチーム」(名古屋市)の社員渡辺竜一さん(27)は、同社が新たに始めた自転車のネット通販事業「サイマ」の出荷責任者。作業の効率化に知恵を絞っている。

 ◇ ◇ ◇

 自転車通販はゲーム以外の収益源をつくるため2013年12月に始まり、私は初め、本社のサイト販売チームにいました。でも、何もできないまま2、3カ月が過ぎ、随分落ち込みました。自転車に詳しいわけでもなく、効率的な販売戦略を思いつかず、成果を上げられない自分がもどかしくて。上司が私をリフレッシュさせようと、昨年10月に自転車を発送する名古屋駅近くの新幹線ガード下の倉庫に異動させました。

 倉庫内の広い空間に、2000台以上の自転車が並ぶ様子は壮観ですよ。自転車を担ぐのは力が要るし、IT企業とは思えない現場作業が多いですね。

 倉庫の役目は、自転車の組み立てや発送など。工程が複雑なので、無駄なく人員を割り当てるのは意外と難しいんです。でもある時、自動車工場の生産ラインに倣って、スタッフの仕事を工程ごとに分担させることを思いつきました。作業効率はグンと上がりましたね。

 人気車種が売り切れていれば客にそっぽを向かれてしまうし、仕入れの量には気を使います。手探りな分、やりがいがあります。