2015/02/25
岩倉市が中部初 来春に拠点
愛知県岩倉市は2016年4月、駅前で園児を預かって各保育施設にバスで送迎する「送迎保育ステーション」を開設する。電車通勤する親の送り迎えの負担を軽減することが狙い。関東や関西の都市部の自治体で取り入れられているが、中部6県では初めてとみられる。
送迎保育ステーションの設置は厚生労働省が推進しており、岩倉市は市内の社会福祉法人に委託する。市は15年度当初予算案に、開設準備費を盛り込む。
設置するのは名鉄岩倉駅前のマンションの1階部分で、バスの発着所と待合室を設ける。通勤時の親から子どもを預かって、バスで認定こども園や保育園に送る。夕方も各保育施設から引き取って待合室で待機させ、帰宅してきた親に引き渡す。
市内の公私立保育施設11カ所に通う園児が対象で有料。預かりは朝7時半から、引き取りは夜七時までを予定していて、日曜は休み。待合室には保育士が常駐する。小規模の保育施設も併設し、子どもを施設内で待機させることもできる。
岩倉駅から名古屋駅まで最短11分と近く、市内から名古屋に電車通勤する人が多い。一方で、保育施設は駅から離れた場所に点在している。市の担当者は「利便性を高めることで、市内に子育て世代を呼び込む起爆剤になれば」と期待する。
先行して07年から事業を始めた千葉県流山市では、13年度に235人が利用した。流山市の担当者は「家から離れた場所の保育園にも通えるようになるので、市内の保育所を有効に使えて待機児童の減少にもつながっている」と話す。
転職・求人情報検索(名古屋市・愛知県・岐阜県・三重県)はトップから