2015/02/18
ホワイトハウス
輸入車販売のホワイトハウス(名古屋市)は、新車のセールスマンに自動車の仕組みを教える勉強会を始めた。文系出身者が多い販売員に車の基本知識を身に付けてもらい、商談での自信につなげる狙いだ。
「ディファレンシャルギアとは、曲がる時に左右のタイヤの回転差を補う装置です」。講師役のサービス部門の責任者が車の専門用語を解説し、スーツ姿の販売員40人が熱心に耳を傾ける。講義はエンジンや変速機の種類と仕組み、水素で走る燃料電池車に至るまで3時間に及んだ。
きっかけは「最近は自動車の基本構造を知らないセールスマンが多すぎる」という木村文夫社長のひと言。カタログにある性能の説明やローンの試算はできても、車の仕組みを理解している人は少なかった。
同社は欧州車など海外15メーカーを取り扱い、車好きな来店客が多い。「商談での自信や顧客の信頼につなげてほしい」(営業統括マーケティング部の谷川伸一課長)として、昨年12月から100人いる全販売員を対象に勉強会を開くことにした。
講義では、近年欧州で増えているディーゼルエンジン車の燃料の軽油が、地域や季節によって5種類あることを説明。講師は「寒冷地に行くお客さんには注意を促して」と話すなど実際の接客を意識している。
ドイツ車ブランド「ミニ」の販売店で働く入社1年目の山口柚さん(23)は「これまでは知識に自信がなく、技術のスタッフに聞いていた。学んだことをお客さんとの会話に生かしたい」と意欲的だ。
国内の新車販売は消費税増税後の買い控えが長引いており、発信力をいかに高めるかセールスマンの力量が問われている。ベテラン販売員の山下慎二さん(40)は「講義で知識を再確認し、カタログには載っていない車の魅力を伝えたい」と話していた。(平井良信)
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