中日新聞CHUNICHI WEB

就職・転職ニュース

  • 無料会員登録
  • マイページ

【地域経済】職場発泣き笑い/孫になったつもりで接客

2014/01/15

 携帯電話は、若者から高齢者までがそろってお金をつぎ込む数少ない商品だ。KDDI中部営業グループの阿部和樹さん(28)=愛知県岡崎市=は、その販売の最前線に立っている。

 携帯好きが高じて2008年度に入社しました。今は家電量販店の売り場で働いています。どう売るかを考えて助言し、店頭で接客もしています。

 入社直後の3カ月は本当に大変でした。いろんな料金プランやオプションを全て完璧に覚えるために、夜中まで勉強の毎日。売り場に出る前、先輩を客に見立てて練習をしました。機種ごとの魅力を書き出したこともあります。最初は知識がないから、先輩にいちいち聞いて接客を中断することもありましたね。

 高齢のお客さまにとって私は孫世代になるので、親しみやすい話し方にするよう気をつけています。「子どもが教えてくれないんだよ」って愚痴交じりに質問する方が多いですね。こちらも説明のスピードを落とし、何度も区切って「ここまでは大丈夫ですか」と小まめに確認するように心掛けています。「分かりやすかった」と言われると、やる気が出ます。

 高齢の方はタブレットにも意外に興味を持ちます。画面の大きさが使いやすいのかもしれません。皆さん地域のネットワークがあるから「あそこの店の兄ちゃんは対応が丁寧だった」とか、接客のうわさはあっという間に広がりますね。