2014/11/28
女性研究者を支援するために、名古屋工業大(名古屋市昭和区)は12月から、大学OGを研究支援員として雇用するOG人材バンク制度を創設する。高い専門性を持ちながら、出産、育児などで第一線を退いていた女性の活用を図る全国の大学で初めての取り組みとなる。
研究支援員は、保育園への送り迎えなどで、時間に制約がある女性研究者のサポートのために人員を配置する制度。
2012年に大学院生を支援員にして始めたが、対象をOGに拡充し、非常勤で雇用する。
研究者の支援だけでなく、博士号など専門知識を持ちながらも、出産などで一線を退き、子育てが一段落した女性の社会復帰を後押しする狙いもある。
男子学生が全体の約9割を占める名工大では、女性教員の割合も6・5%にとどまる。女性研究者のニーズは社会で高まっており、女性が研究しやすい環境を整える。
名工大は本年度、科学技術振興機構の「女性研究者研究活動支援事業」に選ばれた。12月から「男女共同参画推進室」を「推進センター」に改組し、OG人材バンクのほかワークライフバランス相談室や学長表彰の「女性が拓(ひら)く工学の未来賞」を創設する。
建築・デザイン工学科教授の藤岡伸子センター長は「女性教員、研究者がいないと女子学生も支えられない。工学系の大学でも女性が活躍できる土壌をつくっていきたい」と話している。
(土屋晴康)
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