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【愛知】「イクメン」理想と現実に差

2014/10/03

9割「参加すべきだ」「認識」は3割
県が世論調査

 子育てを積極的にする男性「イクメン」をめぐり県が世論調査をしたところ、男性も育児に参加すべきだと考える人が九割に上る一方、自分や夫をイクメンと認識している人は3割にとどまった。理想と現実に大きな差がある実態が浮き彫りになった。 (赤川肇)

 ◇ ◇ ◇

 調査は7月に民間会社に委託して実施。無作為抽出した20歳以上の男女3000人に用紙を郵送し、50・6%の1517人から回答を得た。県が2日、名古屋市内で開いた有識者懇談会「あいちイクメン応援会議」(座長・田村哲樹名古屋大大学院教授)で結果を報告した。

 男性の育児参加について「積極的に参加すべきだ」は男性が24・2%、女性が43・1%、「できるだけ参加すべきだ」は男性が62・1%、女性が49・6%で、男女合わせて89・7%が支持した。

 世代別では「積極的に」との回答が20代で49・1%に上る一方、65歳以上は20・2%と差が目立った。子どもがいる人に自分や夫がイクメン、あるいはイクメンだったか尋ねたところ、「そう思う」が20代は52・9%と過半数を占めた一方、65歳以上では20・8%にとどまり、62・7%が「そう思わない」とした。

 男性参加が進まない理由として、男女とも6割以上が「長時間労働」を挙げた。女性の過半数は「男女の役割分担意識」を選んだ。

 県は調査結果を受けて「イクメンという言葉が広く浸透する一方で、推進するための課題に職場環境を挙げる人も目立つ。企業など職場の理解を促進するための施策を進めたい」(労働福祉課)と説明。本年度発足させたあいちイクメン応援会議の意見も踏まえ、11月にイクメン応援キャンペーンを実施するほか、企業の懸賞事業も計画している。