中日新聞CHUNICHI WEB

就職・転職ニュース

  • 無料会員登録
  • マイページ

【経済】賃上げ率2.08% 連合集計 15年ぶり高水準

2014/06/03

 連合は4日、今年の春闘の2日時点の回答結果をまとめた。賃上げを要求した労働組合の七割強にあたる5246組合が回答を引き出し、賃金水準を底上げするベースアップ(ベア)と定期昇給を合わせた全体の賃上げ額(加重平均)は平均5981円で、前年同期を1056円上回った。賃上げ率は2・08%で、2・10%だった1999年以来、15年ぶりに2%を超えた。

 大企業を中心にした組合員数が300人以上の1257組合の賃上げ額は、平均で1124円増の6245円で、賃上げ率は0・37ポイント増の2・12%だった。一方で、300人未満の中小3655組合の賃上げ額は平均537円増の4258円、賃上げ率は0・23ポイント増の1・78%で、2%に届かなかった。今春闘では業績が回復した大企業だけでなく、中小企業にも賃上げが波及するかが焦点だった。

 パートやアルバイトといった非正規労働者の時給の引き上げ額(加重平均)は248組合の平均で11・43円と前年同期比で1・36円上昇。平均時給は898・17円だった。

 連合の安永貴夫副事務局長は「(賃上げ率が)10数年も2%に届かない低水準だった実態を踏まえると、今後につながる成果だ」と説明した。