2014/05/25
障害者の就労支援に取り組む愛西市町方町のNPO法人「夢んぼ」が、ポロシャツなどに名前やロゴマークを刺しゅうする事業を始めて1年がたった。それまでの自動車部品検査や衣類の値札付けに、刺しゅうが加わったことで、賃金は2倍以上に増えた。NPOの担当者は「障害者の就労への理解がさらに深まれば」と期待を込める。
愛西市石田町にあるNPOの拠点では、1日平均15人余りが就労に向けて働いている。昨年4月、家庭用ミシン1台を導入して刺しゅう事業を始めた。
初めての受注はその2カ月後で、Tシャツ4枚の名前入れだった。その後、口コミや企業への積極的な売り込みで広がり、注文は順調に増えてきた。出産祝いのタオルに新生児の名前を入れたり、企業ロゴのワッペンを作業着に付けたりと、ニーズに合わせた柔軟な対応が受け入れられ、今は月平均で150枚をこなすほどまでになった。
刺しゅうは1枚400円から。刺しゅう入りのTシャツやポロシャツ、作業着は1枚800~3000円ほどだ。
1日3時間、月20日働く障害者の月額賃金は平均5000円程度だったが、刺しゅう事業が軌道に乗った昨年秋以降は1万2000円以上に増えた。就労訓練を担当するNPOの中島康裕さん(29)は「ちょっとした工夫で、障害者でもできる仕事はたくさんある。いずれ業務用ミシンを導入したい」と話している。(藤嶋崇)
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