2014/05/18
愛西市特産のレンコンを栽培する農家ら3人でつくるバンド「トランスファーマー」が、2作目となるCD「農MUSIC農LIFE」を発売した。今回初めて、農業への思いを歌詞に盛り込んだという作品もある。過去から連綿と続いてきた農業。その奥深さや故郷の良さを若者らしく歌った。
♪泥にまみれた僕のシャツ
タオルと長靴で薄暗いあぜ道を
眠気とたたかって
CDに収められた曲「ふるさと」には、こんなフレーズがある。作詞した同市三和町の田名部(たなぶ)順一さん(36)は、日ごろの農作業から歌詞を紡ぎ出した。
飲食店経営をしていた田名部さんは2年前、家族がやっているレンコン農家に転身。早い時は午前5時ごろから作業することもある。「農業や食育、故郷を出て行く若者への思いを込めた」と語る。知人が作曲を担当し、ポップ調のさわやかな曲に仕上がっている。
「ふるさと」や「春風」など5曲を収録し、盲目の音楽家、木下航志さんが作曲に加わった「Yell」(エール)という曲もある。
トランスファーマーは2012年春、田名部さんと同市山路町のJA職員平野富教(とよかず)さん(29)、同市出身で食品会社に勤める静岡市在住の糸川修平さん(28)で結成した。
今月中旬からはギターの平野さんが裏方に回り、表舞台は2人での活動になる。田名部さんは「これからも変わらず、多くの人に笑顔になってもらえる活動を続けていきたい」と話す。
CDは1000枚作り、4月上旬の発売から1カ月で200枚を売った。1枚1000円。田名部さんの親類でイラストレーターの茶畑和也さんがジャケットをデザインした。島村楽器イオンモール名古屋みなと店(名古屋市港区)などで販売している。
(藤嶋崇)
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