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【経済】ドワンゴ入社試験 受験料中止求める 厚労省

2014/03/04

 動画投稿サイトを運営するドワンゴが2015年春採用の入社試験の応募者から受験料を徴収する制度を導入したことについて、厚生労働省が「学生の就職活動が制約を受ける恐れがある」などとして、16年春採用から取りやめるよう求めたことが3日分かった。ドワンゴが明らかにした。

 同社は「金もうけが目的ではなく本気で入社したい人に受験者を絞り込むためで、集めた受験料は奨学金などに全額寄付する。制度を続けるかどうかは今後検討する」と説明している。

 ドワンゴは「インターネットを通じた大量の応募への対応に企業も学生も苦しんでいる就職活動の現状に一石を投じたい」として、現在進行中の15年春採用の応募者から2,525円の受験料を取ることを決め、既に1次募集分は徴収した。これに対し厚労省の東京労働局から2月中旬に「他社に広がるとお金のない学生が応募できなくなる恐れがある。社会的影響が大きいので16年春採用ではやらないでほしい」と口頭で要請があったという。

 職業安定法は労働者の募集について「労働者からいかなる名義でも報酬を受けてはならない」と規定している。厚労省は同社のケースが報酬に当たるかどうかの判断は示さなかったという。