2013/12/04
春日井
職場の上司から激しいパワーハラスメント(パワハラ)を受けた経験がある春日井市の原田芳裕さん(37)が、体験記「パワハラ地獄 敢闘記」(日本評論社)を出版した。パワハラ被害が具体的に書かれた体験記は珍しく、原田さんは「少しでもパワハラに苦しむ人の力になれれば」と話している。 (坪井千隼)
原田さんは2010年9月から1年半、名古屋市内の事業所に勤務していたとき、上司からパワハラを受けた。本の中では、仕事上の軽いミスを理由に上司から「このバカが。おまえなんか辞めろ」などと何度も怒鳴られたり、殴られたりもしたパワハラの内容が描かれている。
最初は耐えていたが次第にエスカレートし、我慢が限界に達していく様子などの心境の変化もつづられている。
原田さんは昨年3月、職種を問わず1人でも加入できる労働組合「名古屋北部青年ユニオン」の支援で会社と団体交渉を始め、その後、同社を退職。同年五月には慰謝料や残業代の支払いなどを求めて名古屋地裁に労働審判を申し立て、会社側が解決金を支払うことで和解した。
原田さんは現在、名古屋北部青年ユニオンの書記長を務める。パワハラ相談を受けるほか、パワハラ防止のコンサルタント活動もしている。「実際に体験したからこそ、苦しんでいる人たちの気持ちは痛いほど分かる。1人で悩まないでほしい」と呼び掛けている。
203ページ、1,700円(税抜き)。主な書店で注文、購入できる。
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