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【社会】ボーナス、公務員など支給 財布のひも固く

2008/12/10

 公務員へのボーナスが10日、東海地方の官公庁で支給され、金額は昨冬比で微減となった。一部で支給が始まっている民間でも減額傾向が強まっているとみられ、「うれしさも半分」といったところ。寒くなる一方の懐具合を少しでも補おうと、各家庭では自己防衛策に知恵を絞っている。

 支給額が四割弱の減少となった岐阜市内の会社員(40)は「ボーナスは子どもの学費に消えていく。減った分だけ、自分の小遣いや遊興費はなくなる」とがっくり。三重県四日市市の小売店勤務の女性(26)は昨冬比で0・2カ月分の減少となり「入社以来増えたことがない」と苦笑。「いつもは旅行やブランド品に使ったけど、今年は貯金」と財布のひもを締める。

 支給額は例年並みという愛知県豊橋市の女性(39)は「次はもらえるかどうか…」と不安な表情。勤務する自動車部品会社では9月から残業時間が減るなどして月給は6-7万円減っているという。ボーナスは「将来へ向けて貯蓄したい」。

 日常の支出を見直す市民も多い。夫のボーナスが若干減ったという名古屋市のパート女性(55)は「2台ある自家用車を1台に減らすことを決めた」と話す。三重県亀山市の男性(52)も通勤を自動車からオートバイに変更済み。「寒い時期だが、もう慣れた」と力強い。

 名古屋市の男性(25)は2000円程度の微増だが「将来に漠然とした不安があるのでボーナスは貯金」。支給額は昨年並みの見通しという愛知県一宮市の繊維会社勤務の男性(30)は「注文が目に見えて減り、本当に日本は大丈夫かと不安になる。(政治家には)本気で日本経済の将来を考えてかじ取りしてほしい」と訴えた。

(中日新聞)