2013/10/18
三重大(津市)の1~2年生約50人が労働現場の生の声を聞き、働く意義や労働組合の役割を考える講座が、同大で開講した。来年2月までの計15回。製造業やサービス業、医療・介護などの労組関係者が教壇に立つ。
連合三重(同)による寄付講座で、東海3県では初めての試み。非正規雇用や「雇い止め」の増加、過重な労働を強いる「ブラック企業」の存在が社会問題化する中、講座を自らの進路選びに役立ててもらう。
初回は、連合(東京)の関係団体、教育文化協会(同)の岡部謙治理事長(65)が講師を務めた。岡部さんは福岡県中間市役所に入庁後、自治労専従役員を経て連合副会長、同会長代行を歴任した。
岡部さんは、労働問題に関する法律を理解し、労働者の約4割を占める非正規雇用者の労働状況を改善する大切さを強調。「生身の人間の労働に在庫などはなく、商品のように扱ってはならない」と呼び掛けた。ブラック企業への対策としては勤務状況の記録と、連合や労働基準監督署への相談を勧めた。
同様の講座は、日本女子大や同志社大、一橋大、埼玉大などでも開かれている。三重大では児玉克哉副学長の教養講座として始まった。 (相馬敬)
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