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【愛知】引きこもり経験者らに質問 若者問題のシンポ

2013/06/16

中区

 不登校やひきこもり、仕事にも学校にも行かないニートなど若者が抱える問題について、当事者に直接聞いて理解を深めるシンポジウムが、中区栄3の市民活動推進センターであった。不登校などを経験した男女14人がパネリストとして参加し、会場の質問に本音で答えた。

 市内のひきこもり経験者らでつくる「若者支援事業団」が主催。若者問題に関心のある市民ら25人が集まった。引きこもり経験者らに質問を投げ掛け、「○」「×」などの札で回答してもらい、個別の意見も聞いた。

 「家族以外の助けは必要か」という質問には「家でドメスティックバイオレンスを受けていた。親には相談できないので外部の支援が必要」「言葉は悪いが親も友人も素人。専門家に相談しないと本当の意味で解決しない」との意見が出た。

 「挑戦したいことや夢」を問われると「○」の札を挙げる人がほとんど。ある女性は「ニートだけど保育士になるのが小さいころからの夢。怖い気持ちもあるが一生懸命勉強している」と答えた。

 スタッフの菅沼和司さん(35)は「成功例ばかりではなく、ありのままの話を聞いてもらうことで、若者問題の現状を知ってもらえたのでは」と話した。 (高嶋幸司)

会場からの質問に札を挙げて回答するパネリストたち=中区栄3の市民活動推進センターで
会場からの質問に札を挙げて回答するパネリストたち=中区栄3の市民活動推進センターで