中日新聞CHUNICHI WEB

就職・転職ニュース

  • 無料会員登録
  • マイページ

【岐阜】夏ごろ保育士の再就職支援センター開設

2013/05/30

 県内の保育士不足を解消するため、県は職場を離れた保育士の再就職を促す支援センター開設に向けて準備を進めている。待機児童は年度途中に増える傾向があり、その受け入れ態勢を整える狙いで、夏ごろのスタートを目指す。本年度一般会計補正予算案に関連費用約600万円を盛り込む。

 県内の福祉団体に業務委託し、保育現場に詳しいコーディネーターを配置。出産や育児などをきっかけに離職した保育士からの相談に当たるほか、保育所側には勤務時間短縮などによる働きやすい職場づくりを促す。

 県子ども家庭課によると、県内の保育所待機児童数は、昨年4月はゼロだったが10月には76人に。年度の途中で職場復帰する保護者が多い一方、保育士を目指す新卒者は少ない時期で補充できず、保育所側が児童を追加受け入れできないのが原因という。過去5年ほど同様の傾向が続いている。

 また、昨年4月時点で、県に登録している保育士が2万人余だったのに対し、保育所に勤務しているのは6000人余。資格を持ちながら働いていない保育士が相当数いるとみられる。

 コーディネーターには、元保育士や保育所経営者などを想定。柔軟な働き方を保育士、保育所双方に助言するほか、勤務している保育士の相談に応じ、離職も食い止める。子ども家庭課は「保育を担う人材を安定的に確保できるよう、ミスマッチの解消に努めたい」と話している。

(斎藤雄介)