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【社会】パート 早産リスク高く 正社員、主婦の2.5倍

2013/05/13

厚労省調査

 パートタイムで働く女性は正社員などのフルタイムで働く女性や専業主婦と比べ、出産時に早産となるリスクが約2・5倍高いとの研究成果を厚生労働省研究班(代表研究者・斎藤滋富山大教授)がまとめ、札幌市で開かれている日本産科婦人科学会学術講演会で12日発表した。

 早産は低体重で生まれたり呼吸障害が出たりする懸念があり、日本産科婦人科学会によると全妊婦の約5%に発生。予防が課題になっている。

 研究班は2008~10年に妊娠、出産した1364人を調査。内訳はフルタイム勤務が560人、パートタイム192人、専業主婦が573人、不明が40人だった。

 調査では37週未満の出産となった早産率は、全体で7・5%。フルタイム勤務は6・6%、専業主婦は6・5%だった。

 それに対し、パートタイマーは12・5%で、統計処理すると、早産のリスクが約2・54倍高いと見込まれた。

 調査した斎藤教授は「詳しい勤務実態は不明だが、パートでは立ち仕事が多かったり、休みが取りにくかったりする労働環境が影響している可能性がある。おなかの張りなどの異常を感じた時に休みを取りやすくする支援が必要だ」と話した。