介護が必要な親と一緒に暮らす中高年のうち男性の１３・４％、女性では２７・６％が介護などを理由に仕事を辞めた経験がある。公益財団法人・家計経済研究所が調査した。同研究所の田中慶子研究員は「男性の介護離職は以前に比べ増えているのではないか」とみており、未婚者の増加や、頼れるきょうだいが身近にいない人が多いことが背景にあるようだ。

　調査は２０１１年９～１１月にインターネット調査会社を通じ実施。要介護の親か義理の親と同居する全国各地の４９～６４歳の４７０人（男性２０６人、女性２６４人）が回答した。回答者の平均年齢は５２・６歳、親の平均年齢は８２・７歳だった。

　介護の影響を聞く設問では、離職経験者は「自由な時間が減った」と答えた人が８６・５％（回答者全体は７１・４％）、「（子どもなど）他の家族に手が回らなくなった」としたのが５９・４％（同４９・１％）。