中日新聞CHUNICHI WEB

就職・転職ニュース

  • 無料会員登録
  • マイページ

【経済】今春、大卒平均20万5647円 初任給「据え置き」95%

2013/04/23

アベノミクス効果見えず 
民間調査

 民間調査機関の労務行政研究所が22日発表した、今年4月入社の新入社員の初任給調査によると95・4%の企業が、全学歴または一部学歴で初任給を2012年度と同額に据え置いたと回答した。据え置きは5年連続90%台となった。

 今回、全学歴で初任給を引き上げたとする企業は4・2%にとどまり、デフレ脱却に向けた経済政策「アベノミクス」の効果はほとんど見られなかった。

 調査結果によると、引き上げた企業も含めると、大卒初任給の平均額は20万5647円で、前年度比73円の微増だった。短大卒は17万2546円、高卒は16万1084円で、いずれもほぼ横ばいだった。

 初任給を据え置く企業はリーマン・ショック後の09年度以降、急増。10年度以降は95%前後を推移している。同研究所は「アベノミクスの効果は実体経済に反映しておらず、ほとんどの企業が初任給の引き上げを見送った」と分析している。

 調査は東証一部上場企業を中心に3~4月に郵送と電話で実施。東証1部上場企業など1638社のうち238社が回答した。