2013/04/16
中小企業に目を向けて
多くの大学生がまず就職を目指すのは昔も今も大企業。今年は景気回復のムードもあって、大手志向が高まっているという。でも、全員が希望の大企業に入れるわけじゃない。
昨年、愛知大を卒業した早川拓真さん(23)=愛知県江南市=も、就活の前半は知られた総合商社や空港の職員を目指した。しかし、結果はいずれも不採用。同級生が大企業から内定をもらったと聞いては落ち込んだ。
そんな時、かつてゼミの就活講座に特別講師として来てくれた人の勤め先を思い出した。名古屋市昭和区にある機械工具の卸売商社「中央工機」だ。社員は180人で知名度も高くない。だが、就活中に「生まれ育った愛知のものづくりに携わりたい」という気持ちが芽生えていた。迷わず応募して5月下旬に内定をもらった。
ゼミの特別講師で、選考の面接もした同社管理部の川田成良さん(48)は「営業職に大切な真面目さを評価した」と話す。
入社2年目の今、午前中は工具メーカーと打ち合わせや見積もり計算、午後はユーザーの工場を回って要望をつかむ忙しい毎日を送る。親身になって指導してくれる先輩たちの存在も大きく、「大企業に入れなかった悔いはまったくない」と言い切る。
グラフを見てもらえば分かるとおり、日本の会社の99%は中小企業。母校・愛知大名古屋キャリア支援課の滝口博元課長(48)は「大企業にチャレンジするのは大事だが、不採用のリスクも高い。早川さんのように中小企業にも目を向けてほしい」と就活中の学生にアドバイスする。
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