2013/04/02
心配しすぎで逆効果も
学生の就職活動に、親たちの関心が高まっている。景気は良くなってきたみたいだけれど、就職難という印象は変わらない。わが子の将来が心配になるのは当たり前だ。
愛知県内のある私大では、不安な親からの問い合わせはもう珍しくない。最近は「孫は無事に就職できるか」と電話で聞いてくる祖父母まで出てきた。
しかし、保護者たちが子どものためを思って掛ける声が、逆に就活を妨げてしまうケースもある。
広告業界を目指す三重県の男子学生(21)は、母親から毎日のように「銀行を受けなさい。給料がいいし、つぶれないから」と言われる。「自分の将来だから悔いのないよう自分で決めたい」とこぼす。
多くの親が就職したのは20~30年ほど前。当時と今では、就活の仕組みや企業の姿はがらりと変わった。銀行を含めて絶対につぶれない会社や業種はない。古い情報は間違っていることも多い。
そこで近年、大学は保護者向けの就職説明会を開くようになった。名城大も昨年6月に初めて開いた。始まりが早く、期間が長くなった就活のスケジュールを伝え、資格やゼミ・サークルへの参加そのものが就職に有利になることはまずないことなどを紹介した。
同大キャリアセンターの上村克義さん(59)は「今の就活は昔よりずっと複雑で大変。自分の経験談は役に立たないと悟り、最新の情報を知ってほしい」と話す。
各大学が説明会で配る資料には、上に示すような「NGワード」が挙がる。「学生に一方的に意見を押し付けることはせず、適度な距離で見守ってほしい」と呼び掛ける。
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