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【愛知】地元で活躍の人材育成

2013/03/26

春日井商議所中部大と協定報酬型の就業体験

 地元で活躍する人材を育てようと、春日井商工会議所と中部大(春日井市松本町)が25五日、同市鳥居松町の春日井商工会館で「報酬型インターンシップ(就業体験)」の協定を結んだ。4月以降、参加企業と学生を募集し、8月には始めたい意向だ。

 一般に教育の一環として無報酬で行われるインターンシップを企業が学生に給料を支払って実施する取り組み。企業側は将来の人材確保につなげられ、学生側は報酬を得ながら、より厳しい環境で自分の適性を見極め、技能アップを図れる。

 対象となるのは1~4年生。学生は商議所側から提示された受け入れ企業一覧から希望する企業を選び、条件が合えば、有給で働く。就業時間や出勤日数は、学生の講義への出席が妨げられないよう、企業と相談しながら決める。

 受け入れ企業は現時点で10社。広く企業を募集する4月以降に増える見通しだ。

 就業体験は2コースを用意。1つの企業に半年~1年間働き、自分の専攻分野の技能を磨くか、2、3カ月ごとに専攻以外を含めて複数の企業を経験するか-のいずれか。

 複数の企業を体験する場合、学生は自分の適性を見つけ、就職活動の参考にできる。就職後に起こりやすい企業と学生のミスマッチを解消する狙いも期待できるという。

 学業とアルバイトの両立に悩む学生が多いことから、中部大の山下興亜学長は2年ほど前から、報酬型インターンシップを構想。昨年夏、商議所の松尾隆徳会頭に相談し、実施に向け快諾を得た。

 山下学長は「学生が自信と誇りを持って社会に羽ばたける事業に成長させたい」と力説。松尾会頭も「職場で経験を積み、職業への理解を深めてもらいたい」と話した。 (蓮野亜耶)

握手を交わす松尾会頭(左から2人目)と山下学長(同3人目)=春日井市鳥居松町の春日井商工会館で
握手を交わす松尾会頭(左から2人目)と山下学長(同3人目)=春日井市鳥居松町の春日井商工会館で