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【社会】大卒初任給 2年ぶり減 12年、大企業の抑制響く

2012/11/16

 厚生労働省は15日、2012年の大卒初任給が前年比1・2%減の19万9600円と、2年ぶりに減少したと発表した。高卒は0・9%増の15万7900円だった。

 大卒を規模別に見ると、従業員1000人以上の大企業が20万2200円と2・5%減だったのに対し、10~99人の小規模企業が19万6500円と3・7%増加。初任給が比較的高い大企業が賃金を抑えたことが、全体の大卒初任給の減少につながった。

 小規模企業で増えたことについて、厚労省は「グローバル化で、語学などが堪能な人材を確保する必要性が生じているためではないか」と分析している。

 主要産業別で最も初任給が高かったのは、大卒が弁護士などの専門・技術職で21万1400円、高卒は建設業の16万5200円。最も低かったのは大卒が飲食・宿泊サービスで19万900円、高卒が金融・保険業で14万4800円。

 男女別では、大卒の男性が1・6%減の20万1800円で、女性は0・7%減の19万6500円。高卒は男性が0・4%増の16万100円で、女性が1・2%増の15万3600円だった。

 初任給を調べた賃金構造基本統計調査は、10人以上の常用労働者のいる事業所が対象。6月分の賃金に関し、1万4109事業所の回答をまとめた。