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【社会】高卒求人改善0・75倍 7月末調査被災3県で持ち直し

2012/09/13

 来春卒業予定で就職を希望する高校生の求人倍率が、7月末時点で0・75倍と前年同期より0・07ポイント上昇したことが厚生労働省の調査で分かった。東日本大震災で被害が大きかった岩手、宮城、福島の3県を中心として持ち直しの傾向が出てきたことが要因という。

 厚労省の担当者は「被災地では建設、土木業など復興関連の求人が多かった。まだまだ厳しい状況が続いているが、景気全体も持ち直し傾向にあり、今後求人倍率も改善していくのではないか」と話している。

 厚労省によると、全国の求人数は前年同期比14・5%増の14万6000人で、求職者数は3・4%増の19万3000人。

 被災3県では、宮城の求人数が前年比119%増の4千53人で求人倍率は0・93倍。岩手、福島のいずれの求人数も90%近く増加し、求人倍率も0・3ポイント上昇した。

 都道府県別で求人倍率が最も低いのは沖縄の0・17倍で、青森0・25倍、熊本0・28倍が続いた。最高は東京の2・38倍で前年比0・47ポイントの上昇だった。富山、愛知、京都など計7都府県が1倍以上だった。

 一方、今春卒業した高校生の就職率は前年比0・7ポイント増の98・5%で、2年連続で上昇した。

 調査は公共職業安定所(ハローワーク)を通じて集計。都道府県別の求人倍率は重複を防ぐため県外からの求人を除外している。

 来春卒の高校生に対する企業の採用活動は16日に解禁されるが、16、17日が休日のため18日から本格化するとみられる。