2012/08/17
全国初の試み3000事業所参加目標
県、企業に協力呼び掛け
家庭のだんらんや 地域活動を大切に
県は、11月21日を「県内一斉ノー残業デー」とする。企業と協力して、全県的に働く人たちに定時退社を促す全国初の試み。愛知は残業が多い土地柄だが、県は、家庭のだんらんや地域での活動を大切にする価値観を広げたい考えだ。3000事業所の参加を目標に、企業に賛同を呼びかけている。 (内田康)
「県内一斉ノー残業デー」は、県や連合愛知、経営者団体などでつくる協議会が1月、労働時間低減などを目指してまとめた行動計画に、実施を盛り込んでいた。定時退社は、子育てや介護の時間の確保、うつ病など心の病気の防止にもつながると期待されている。
勤労感謝の日(11月23日)に近く、既に一部企業が「ノー残業デー」としている水曜日であることから、11月21日を実施日とした。
賛同企業は、ホームページや郵送などで参加を申し込む。県はあわせて、九月から11月までの間に、前年同時期より1日多い有給休暇取得を社員に促す企業も募る。
愛知で働く正社員の2011年の平均残業時間は年200時間。全国平均の174時間を上回っている。10年度の県内の有給休暇取得日数は平均10・1日で、全国平均の8・5日よりも多い。
愛知は、大企業を中心に計画的に有給休暇を取得させる企業が多いものの、全国的にも産業活動が活発な地域であるため、年間の残業時間は多くなる傾向にある。
県労働福祉課は「多くの企業に賛同してもらい、当日は県内のオフィスビルの照明が早々に消えるようにしたい」と話している。
問い合わせは同課=電052(954)6360=へ。
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