2012/08/08
働いて報酬、取り締まり、裁判も
子どもたちが施設の1~3階に設けられる仮想のまちで社会の仕組みを学ぶイベント「なごみん横丁」が7日、岡崎市西蔵前町の市北部地域交流センター・なごみんで始まった。小中学生が対象で、初日は市内の290人が参加した。11日まで。 (中村文人)
部屋の入り口に「裁判所」や「役場」といった看板を掲げて町のムードを演出した中、住民の証しのパスポートを首に提げて歩く子どもたち-。施設の中は、この日から〝子どもの国〟となった。
1階入り口で参加費(1日100円)を払って住民登録をした後、好きな職業を選んで働く喜びを体感する一方、報酬として得られる仮想通貨の紙幣「じゃん」(30分ごとに30じゃん)で買い物をしたり、20%の納税をしたりする仕組みだ。
市と実行委が主催し、なごみん指定管理者の岡崎まち育てセンター・りたが運営して今年で6回目。毎年のように訪れるリピーターも多く、これまでに延べ5,000人以上が参加してきた。
初日から横丁は活気にあふれ、ルールに違反して通路を走った子を制服姿の警察官役の子が取り締まったかと思えば、裁判所では黒い法衣の裁判官役が「罰金『10じゃん』を言い渡します」。働いた報酬を元手に雑貨屋を開いた子は「自分で用意してきた」という手作り品を販売した。
大樹寺小5年の塩沢柚衣さんは「警察官役で、追っかけて捕まえるのが楽しかった」と笑顔を見せた。
8日午後には、参加者の中から首長1人と議員3人を決める選挙を予定し、午前中、立候補を受け付ける。当選者は、参加者から徴収した「税金」の使い道を決める役目を担う。昨年までの例では、税金の引き下げや、紙で花を作って通路を飾る「フラワーロード」事業の実施を決めたりしている。
いち早く初日に立候補を決めた子もおり、「目安箱でみんなの意見をしっかり聞きます」などと公約を書き込んだ手作りポスターを掲示した。投票には本物の選挙用の投票箱が使われる。
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