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【社会】新卒採用「前年並み」増 13年人材不足も結びつかず

2012/06/07

 厚生労働省が6日発表した5月の労働経済動向調査(年4回実施)によると、2013年卒業予定の学生の採用予定数を前年水準で据え置くとする事業所の割合が、全学歴で12年卒を対象とした1年前の調査と比べ増加した。景気に持ち直しの動きが出始め、人材不足感も出ているが、新卒採用に結び付きにくい状況だ。

 厚労省は「新卒採用を基幹的な業務(の担当者)に絞り込み、それ以外は非正規労働者に置き換える傾向が強まっている」と分析している。

 採用予定数を「前年(12年卒)とほぼ同じ」とした事業所の割合は、大卒文系で一年前の調査に比べ3ポイント増の20%で、大卒理系は5ポイント増の21%。高卒は4ポイント増の19%だった。

 「増やす」とした事業所の割合は、大卒文系で11%と横ばいだった。大卒理系は13%、高卒は12%で、いずれも1ポイント増加。「減らす」は大卒文系、同理系がともに1ポイント増の6%で、高卒は横ばいの7%だった。正社員が「不足」と答えた事業所の割合から「過剰」と答えた割合を引いた過不足判断指数(DI)は12で11年8月調査以降、4回連続で不足が過剰を上回った。

 調査は5月1~15日に実施し、2890事業所が回答した。