2012/05/16
犬山市は15日、「木曽川うかい」の鵜匠見習いに小牧市南外山の稲山琴美さん(23)を任命し、市観光協会職員として採用された。木曽川うかいの1300年の歴史の中に女性鵜匠の記録はなく、早ければ来年、史上初の女性鵜匠が誕生することになる。
市役所での任命式では、田中志典市長が任命状を手渡して「全国に発信できる女性鵜匠になってほしい」と激励した。稲山さんは「まずは基礎を学んで自分流にアレンジし、お客さんの笑顔が見られる鵜匠になりたい」と抱負を語った。
早速、同市犬山の鵜舎(うしゃ)に行って見習いの仕事を開始し、4人いる先輩鵜匠の最年長、武藤孝義さん(63)から鵜の扱い方などを教わった。ペットショップ勤務などで動物と触れ合った経験が豊富とあって「全然怖くない」と笑顔を見せ、順調な滑り出しとなった。
鵜匠になるための修業や鵜の世話に加え、犬山観光のPR役も担う。6月1日から10月15日までの木曽川うかいでは、先輩鵜匠が鵜を操る鵜舟に乗り込み、船頭を務めるとともに、間近で鵜匠の仕事を覚える。
女性鵜匠は、明治期に各地で始まった「観光鵜飼い」としては東海地方で初めて、全国で6人目となる。
(金森篤史)
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