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【富山】介護 離職補充に“困窮” 県人材確保対策会議アンケート

2008/11/19

職員の半数以上 賃金改善望む

 県内で高齢者介護などを展開する民間社会福祉事業所で働く介護職やホームヘルパーが定着せず、離職者の補充が追いついていないことが、県福祉人材確保対策会議が実施したアンケートの結果から分かった。職員の半数以上が賃金改善を望み、介護保険の介護報酬引き上げなしには福祉が支えられない現状が浮き彫りになった。 (稲田雅文)

 十八日、富山市の県民会館であった会議で結果が公表された。アンケートは六~七月に、八百五十七の事業所を対象に実施、四百六十六事業所が回答(回収率54・4%)した。

 二〇〇七年度の職員の欠員状況は、正規五百三十九人、非正規三百六十三人。〇八年六月現在でも補充されていない人数は正規九十七人、非正規七十九人の計百七十六人に上った。離職者の六割は勤続三年未満だった。

 一方、職員五千六十六人が回答したアンケートで、現在の職場に対する要望を聞いたところ、56・8%が「給与など賃金の改善」を挙げた。「辞めないで働き続けるために」の自由記述では、同じく賃金の改善を訴えた人が60・8%あった。

 同会議は介護報酬の改定について国に要望するとともに、「3K職場」などと実情よりも厳しいイメージが広まっていることから、イメージアップの取り組みなどを進めていく。