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【経済】東北のため志高く 中部の新入社員

2012/04/03

 東日本大震災からの復興の加速が課題となっている中で、2日の入社式に臨んだ中部地方の新入社員。日本経済の復興に向けて何をしたいか尋ねると、エネルギーの安定供給への貢献や中小企業のサポートなど、意欲的な答えが返ってきた。

 1211人が出席したトヨタ自動車。小川古都さん(24)は「日本の代表的な企業として、経済を回していくことが大切。生産活動に貢献できるようにまずは頑張りたい」と抱負を述べた。飛田大輔さん(23)は「トヨタは国内生産を守っていく方針で、そこを意気に感じて志望した」と話した。

 日本ガイシ(名古屋市)に入った東北大大学院出身の梅津信幸さん(24)は、実家の仙台市で地震による停電に悩まされた経験から「電力の安定供給につながるナトリウム硫黄(NAS)電池の研究開発に携わり、エネルギー問題の解決に貢献したい」と語った。

 愛知中小企業家同友会は59社の合同入社式を開催。ユニオンソフトウェアマネイジメント(名古屋市)に入社した盛岡市出身の白砂若菜さん(20)は、同社を東北地方の復興支援フォーラムで知ったといい「プログラミングなどを勉強し、将来は地元のために役立つ人間になりたい」と意欲を見せた。

 名古屋鉄道に入社した高畠和也さん(24)は「いざという時に被災者、帰宅困難者を支援できるように備えていくことが大事だと思うし、やっていきたい」。愛知銀行の近藤陽平さん(23)は「東海地方の中小零細企業をサポートしたい。東海の経済が成長すれば、東北地方の支援にもつながる」と話した。

入社式に臨むトヨタ自動車の新入社員=愛知県豊田市の同社で
入社式に臨むトヨタ自動車の新入社員=愛知県豊田市の同社で