2012/02/16
四日市の岡本さん(83)
作品見て喜ぶ来場者の姿に
やりがいと働く幸せ
四日市市小古曽の主婦岡本三重子さん(83)は、樹脂を使ったアクセサリーを40年以上作り続けている。「女性が自立し、手に職を持ち一人前にならないと」と専門家に師事し技術を習得。年に何度も各地の百貨店に出張し、催事場で展示販売を続けている。(神谷円香)
透明な樹脂の中に花を入れたペンダントや、樹脂粘土を使った半透明な花のブローチなど、デザインも自分で考える。樹脂を丸1日乾かしたり色を付けたり、一つを仕上げるのには10日ほどかかる。
四日市市の近鉄百貨店をはじめ、呼ばれれば関東や東北、四国へも出掛けていく。1日中、立ち仕事で売り子をし、たいてい1週間は滞在。「定年を迎えた息子に『忙しいね』と気遣われる」と笑う。
夫の転勤で30年前まで東京にいた時に樹脂作品を知った。子育てが一段落した40歳ごろから制作を始めた。70歳近くまで20年間ほど自宅などで教室を開き、「生徒の発表の場を」と東京の百貨店に掛け合ったのが、全国の百貨店を回り始めたきっかけだ。
自分で考え出した物を来場者が見て喜んでくれるのがやりがいだ。「社会とのつながりを持てているのが一番うれしい」。家族や周りの人たちに感謝しながら、元気に働ける幸せを感じている。
四日市市沖の島町の昭和薬局内「ギャラリーゆき」で作品展を開催中。3月9日まで。19日、3月4日は定休。
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