帝国データバンク名古屋支店が２３日発表した愛知県内の企業の後継者実態調査によると、後継者が「いない」や「未定」と回答した企業が全体の７１・０％に上り、都道府県別では全国で１０番目の高さだった。

　同支店が２００８年以降に各企業に実施した信用調査などを基に、２万３千９５０社を調べた。後継者が「いない」や「未定」とした企業の割合は、全国平均より５・１ポイント高かった。

　規模別では年商１億円未満の中小企業が８０・７％と最も高かった。業種別ではサービス業が７６・２％、建設が７５・６％、不動産が７０・８％と続いた。製造業は６５・９％で、全国平均との差は７・３ポイントと最も大きく、後継者不在が目立った。

　後継者不在の割合が全国と比べても高かった理由について同支店は「中小の製造業で、大手メーカーの海外進出や内需縮小を受け、事業承継にためらっている企業が多いのだろう」と説明した。