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【愛知】「柔軟な適応力」に63% 新卒採用期待の人材像

2012/01/17

中部の経営者 発想力、即戦力も上位に

 財団法人中部産業・地域活性化センター(名古屋市)のアンケートで、中部地方の経営者の63・4%が、新卒者採用で「状況変化に柔軟に適応できる人材」を期待していることが分かった。センターは、こうした人材を育てるには、大学での幅広い教養教育が重要と指摘している。

 企業が期待する人材像(複数回答)は「柔軟さ」に続き、「発想力、創造性が豊か」が30・6%、「多角的な視野と幅広い教養を備える」が28・1%。製造業では「高い専門能力を持ち、即戦力として活躍が期待される」も多かった。

 学生のうちに身に付けてほしい力は「コミュニケーション能力」「行動力」「社会人としての一般常識」「論理的な思考能力」が上位を占めた。

 採用選考で特に重視する項目は「面接」が最も多く、次に「筆記試験・適性検査」。「大学での成績」や「語学力」「留学経験」は、あまり重要とされていなかった。

 センターは、14の大学や大学関連団体から教育の現状と課題も聞き取り調査。社会で求められるのは「論理的に考える力」「課題解決力」「相手を説得できる表現力」などと結論づけ、広い知識を踏まえて考える力を養う教養教育の充実が大学で必要だと訴えた。

 企業に対しては、採用試験や面接の結果だけでなく、学生が大学で何を学び、どんな知識・能力を身に付けたかを見極めるよう提言している。

 アンケートは中小企業から大企業まで計700社の経営者を対象に2010年秋に実施。238社(34・0%)から回答を得て、結果を今月公表した。