2011/10/15
食やリサイクル 学生、職人が3案
高岡市内の伝統工芸の職人らと富山大芸術文化学部(同市)による「職人技コンセプト開発ワークショップ」の発表会が13日夜、同市末広町の市生涯学習センターであった。職人と学生がチームを組んで6月から練り上げてきた伝統産業や観光の活性化を狙った新ビジネス案を披露した。
職人や学生が商品開発の考え方などを学ぶことが目的の取り組み。家具や鋳造などの職人と、学生ら計25人が、仮想の会社として三チームに分かれ、月1回のワークショップや個別のミーティングを繰り返し、提案をまとめた。
「GAL(ギャル)」チームは、職人ら生産する側と、観光客との距離を縮めようと、高岡鋳物を食器やインテリアに使う飲食店事業を提案した。
「Bigjun(ビッグジュン)」チームは、在庫になっている鋳物製品を溶かして合金をつくり、再利用するビジネス、「MAGUNA(マグナ)」チームは、伝統工芸の技を使った現在の製品を展示などに活用する市立博物館の活性化策を、それぞれ発表した。
ゲスト講評者のパッケージデザイナー桑和美さんは「3チームともわくわくして楽しかった」と評価しつつ、GALによる飲食店の提案には「食事の質が影響する」といった指摘など、それぞれの課題も示した。
鋳造職人の道具志郎さん(36)は「商品開発のコンセプトとかをしっかり考えたことがなかったので、学ぶことが多かった」とビジネス案づくりを振り返った。
ワークショップは富山大が文部科学省の支援を受け、県内の伝統技能のデータベース化などに取り組むプロジェクトの一環。
(飯田克志)
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