2011/10/01
49% なお高水準
定期健康診断で正常数値の範囲を超える項目が見つかった石川県内の労働者の割合(有所見率)が昨年、5年ぶりに低下したことが石川労働局のまとめで分かった。健康志向の高まりが一因とみられるが、依然として割合は高い水準で推移している。
県内の2010年の有所見率は49.18%。05年から0.6〜2ポイント程度ずつ伸び続け、09年は50.85%まで上がっていた。
ここ20年では上げ下げを繰り返しながらも10ポイント超上昇している。
同局は低下について「最近の健康に対する労働者の意識の向上が要因になっているのでは」と推測。食生活などが影響を及ぼす「血中脂質」の有所見率が2.6ポイント下がったためだ。
それでも、およそ2人に1人が何らかの検査項目で引っ掛かっている状況だ。全国平均の52.48%より低いものの、同局は「割合が高いことに変わりはない」と指摘。1日からの全国労働衛生週間に合わせ、県内の事業所担当者らへの指導を徹底し、労働者に医師との面談を促していく。
一方、昨年に業務上の疾病で4日以上休業したのは68人。例年60〜80人で推移しており、一昨年より13人増えた。原因の半数以上は腰痛で、近年はメンタルヘルス(心の健康)に関する事業所や労働者からの相談も増えているという。
同局は「この機会に日常の労働衛生管理活動の総点検を行い、水準の向上を図ってほしい」と求めている。 (小西亮)
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