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【経済】モノづくり基礎 新人に

2011/08/08

豊田織機 ロボット製作研修導入

 豊田自動織機は技術系新入社員にロボット製作を体験してもらう「モノづくり講座」を本年度から始め、愛知県大府市の研修施設で8日、報道陣に公開した。130時間に及ぶ講座を新たに研修に加え、知識や技能を定着させていく。

 講座では、これまでの研修で学んだ機械加工、エレクトロニクス回路などの基礎技術を生かし、実際に搬送用ロボットを製作。新入社員94人が18チームに分かれ、企画、設計、製作、評価までを担う。

 導入の背景には「モノづくり体験の乏しさが初歩的なミスなどを招く」との豊田鉄郎社長の考えがある。この日は製作したロボットが想定通りに動かず、原因や改善策を考えて試行錯誤する新入社員の姿が見られた。

 古川真也専務(人事担当)は「日本にモノづくりを残すには、人材育成が最大の使命」と強調。新入社員の渡辺充嗣さん(25)は「学んだ基礎技術を形にすることが、いかに難しいかが分かる」と実感した様子だった。