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2010年度公立小中高校 経験伝承も課題に

2011/07/29

 公立小中高校の教員のうち50歳以上の割合が36.9%と過去最高を更新し、小中高のいずれも3人に1人を超えたことが、文部科学省の2010年度学校教員統計調査(中間報告)で分かった。

 小学校は前回の07年度調査より2.9ポイント増の38.4%で、35~49歳の中堅層(38.2%)を初めて上回った。中学校は5.6ポイント増の34.0%、高校は3.4ポイント増の37.4%に上り、平均年齢も中高は過去最高となった。

 50代が35%以上の都道府県は01年度には小学校で3都府県、高校1県で、中学はなかったが、10年度は小学校33府県、中学14都府県、高校15都府県に増えた。第2次ベビーブームで1970年代後半から80年代前半に大量採用された教員が定年に近づいたためという。

 今後10年で小学校は関東で約3万9000人、近畿で約2万7000人が定年を迎える。同省は「補充だけでなく、ベテランの知識、技能の伝承も課題になる」としている。

 平均年齢は中学が07年度より0.3歳上昇し44.2歳、高校も0.5歳上がって45.8歳だったが、小学校は0.1歳下がり44.4歳だった。

 09年度の離職者は公立小中高で3万398人。

 大半が定年退職で、病気が理由の退職者1019人のうち6割近い590人が精神疾患だった。