2011/07/18
大船渡のフェア
東日本大震災で被害を受けた漁業の担い手を育成する「漁業就業支援フェア」が17日、岩手県大船渡市であった。辛うじて漁船が残った漁師7人が面談ブースを構えたが、来場者はゼロ。漁師らは落胆したが「漁業を絶やさぬよう、夢を持った若者に漁師になってほしい」と期待する。
フェアは漁業未経験者に1年の研修を経て新規就業を目指してもらう出会いの場。昨年5月のフェアには地元や関東から30人が来場、10人が研修に参加した。
17日の開催は震災前から決まっていたが、会場時間になっても来場者は現れない。各地でフェアを開く全国漁業就業者確保育成センターの中村謙一次長は「震災の影響は分らないが、東京や大阪でも前年度に比べて来場者が減っている」と肩を落とした。
自宅を流されたが、沖まで逃げてイカ釣り漁船を守った亘理孝一さん(58)は「震災で漁業の後継者不足に拍車がかかってしまう」と懸念する。7月末にサンマ漁を再開する千葉幸男さん(57)は「フェアを開催することが大事。めげないのが漁師だわ」と精いっぱい話した。(奥田哲平)
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