2011/07/13
“脱お役所仕事”を掲げ、地方公務員の改革に取り組む「自治体職員有志の会」代表で、県庁職員の山路栄一さん(53)=津市=が週1回、発信するメールマガジンが500号を迎えた。9日には500号を記念し、首長や公務員、企業経営者らメルマガの熱烈なファン100人以上が津市内に集って祝福。山路さんは「1000号まで続けたい」と意気込む。
山路さんは北川正恭前知事の先進的な改革に触発され、職員も政策提言などをしようと全国に呼び掛け、2003年に有志の会を設立。現在、会員700人を抱え、シンポジウムやオフ会と称した勉強会を開く。
メルマガは知り合った人との交流ツールとして02年5月から始め、読者は800人。毎週2、3冊の本を読むという豊富な知識や情報を基に日々、感じたことや名言などを紹介している。
節目の500号では政治を題材に「『次の選挙のことを考える政治屋』ではなく『明日の日本のことを考える政治家』であってほしい」と述べ、選挙制度の問題点などを指摘。山路さんは「ネット上などで中傷を受け、悩んだこともあったが、読者の励ましで続けられた」と振り返った。
9日の集いにはメルマガ読者の鈴木英敬知事や古川康・佐賀県知事をはじめ首長、有志の会のメンバーらが駆けつけた。
経済産業省の官僚時代に山路さんと知り合った鈴木知事は「現場から意識を変えていこうとする仲間。これからも正しい運動をしてほしい」とあいさつ。山路さんは「誰かに命じられてやってきた訳ではない。豊かな人脈のたまもので、皆さまのような読者を持って幸せ」と応えた。
「プロ職員」を自称する山路さんは「地方公務員は知豊向夢員」と言う。普段は始業2時間前に出勤。新聞全紙に目を通し、メールをチェックする。「『お役所仕事』とは非効率の代名詞。仕事を『志事』にし、さすが役所と言われるようにしたい。公務員は住民と向き合える日本一幸せな仕事」と話している。
(渡辺泰之)
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