2011/07/07
建材生産などを手掛ける揖斐川工業(大垣市)は6日、神戸町柳瀬の遊休温室を改修した野菜苗生産供給ハウス「神戸ナーサリー」の竣工(しゅんこう)式を開いた。トマトの苗を受注生産し、初年度は1億5000万円の売り上げを計画。同社の売り上げ全体の4分の1を占めるアグリ・バイオ部門のさらなる強化を目指す。8月から本格稼働する。
揖斐川工業は、農家の高齢化や担い手不足を補うために県が募集した、農業生産法人以外の企業による農業参入支援に応募。同社と県、町の3者が初めての連携協定を結んだ。
式には、同社の井上豊秋社長や県の平工孝義農政部長、谷村成基町長ら約40人が出席。井上社長は「地域と農業の活性化に貢献したい」とあいさつ。谷村町長は「野菜の産地で知られる町のさらなる発展に貢献してほしい」と述べた。
神戸ナーサリーが整備されたのは、2009年12月に閉園した温室バラ園「ローズガーデンG」の敷地約4050平方メートル。もともとあったハウスを再利用し、虫の侵入を防ぎ減農薬の育苗ができる閉鎖系温室を設けるなど、セル成型苗専用農場に改修した。
3者協定は、16年3月末までで、県と町は地元との調整や栽培技術支援を、同社は地域の雇用創出などに取り組む。初年度は、苗の接ぎ木などの作業工程で、地元からパートを含め15人ほどの雇用を予定。15年度までに50人の雇用を計画している。
(川田篤志)
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