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【社会】医師不足地拒否25% 研修医 条件付希望65%

2011/07/05

 医学部卒業後の「臨床研修制度」を終えた医師の65・4%が、医師不足地域での勤務について「条件が合えば従事したい」と答えた一方、25・5%は「条件にかかわらず希望しない」と考えていることが4日、厚生労働省の初の調査で分かった。8・1%は「既に医師不足地域で働いている」と答えた。

 調査は2008年4月~10年3月に臨床研修をした7512人が対象で、5250人(69・9%)が回答した。

 医師不足の地域で働く条件(複数回答)は「自分と交代できる医師がいる」が最多で55・7%、次いで「一定の期間に限定されている」(53・8%)、「給与がよい」(47・0%)の順。

 臨床研修制度は、免許を取った新人医師に2年間の研修を義務付ける仕組みで、04年に始まった。以前は大学の医局を通じ地方の病院に派遣されることが多かったが、制度導入で研修先を選べるようになったため、大学病院の派遣機能が低下し、地方での医師不足の一因となったとされる。