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【経済】初任給伸び 10年で3000円

2011/06/18

愛知経営者協会調べ
大卒、今春は20万229円

 愛知県経営者協会が17日発表した2011年春の大卒新入社員の初任給調査によると、総合職(事務・管理)の平均支給額は前年と全く同額の20万2129円で、10年前の01年(19万7千216円)と比べてわずか3千円しか伸びていないことが分った。

 定期昇給文のみのケースが続いたことが、初任給の抑制につながったとみられる。就職戦線の超氷河期など、一貫して買手市場であったことも、初任給を引き上げることで優秀な学生を集めようという企業側の意欲につながらなかった。

 11年について、前年の支給額を据え置いたと回答した企業は93・8%と前年(96・9%)並みの高い水準となった。調査は会員企業959社を対象に実施して、272社(28・4%)から回答を得た。回答企業には前年の支給額を聞き、比較している。

 一方、協会がまとめた今春闘の妥結結果では、対象企業210社で平均4千482円、賃上げ率1・65%となった。協会では「賃上げの水準は前年並み。当初は東日本大震災の影響が懸念されたが、限定的だった」と話している。